12月から新しい職場で働き始めている。心機一転、がんばっていきたい。はや2か月近くが経った今は、仕事内容や人間関係にも少しずつ慣れ始め、ぼちぼち順調といったところである。 がんばっていきたい、とは書いたものの、やはりどんな職場でも全ての会議、…
新しい職場が決まった。引き続き東京で働くことになる。仕事始めは12月なので、今は実家のある熊本に長めの帰省をしている。帰省中は時間があるので、アニメを最初の5話ほど見て、他に簡単な下調べをしたのち、『鬼滅の刃』の映画を観に行った。とても面白…
10月31日の土曜日、冷気を持ち始めた風が上空のほこりを吹き払って青い空がくっきりと現れた秋晴れの日、朝から京王線で多摩川を渡り、下車したのは京王よみうりランド駅。さらにロープウェイに乗り換え、午前の遊園地を見下ろしながら丘を越え、よみうりラ…
このところ文字数が増加傾向にあったが、今月はさらっと書いてしまおう。隈さんの建築を取り上げるのも、昨年の洋光台団地に続いて二回目であるし。そう、今回訪問したのは、隈研吾さんの設計で東所沢に完成したばかりの、角川武蔵野ミュージアム。どんより…
2019年の11月、ある月曜日の午前、前職の会社での部署の朝会。部員が毎週一人ずつ行ってみたい建築についてシェアする「気になる建築」のコーナーで、僕は「真鶴出版2号店」についてプレゼンしていた。最初のスライドでは、東は房総半島の東に広がる太平洋…
大学進学で地方から東京に出てきた当時の自分にとって、下北沢は憧れのお洒落スポットだった。地元の大学に進んだ友達も、初めて東京に遊びに来たときにはすぐに下北沢にかけつけ、はしゃぎ、舞い上がっていたのを覚えている。時は徐々に流れ、街への想いも…
4月と5月の退職に伴う有給消化期間は丸ごとステイホーム、すなわち在宅休暇として過ごしたのち、緊急事態宣言が解除されて社会が徐々に以前のペースに戻りはじめた6月からは、僕も知り合いの事務所を手伝いに行くなど社会復帰しはじめている。とはいえ、…
3月末で会社を退職した。職場に不満があったわけでも、次が決まっているわけでもないが、入社してそれなりの年次となり、一区切りして環境を変えてみようと思った。手続き上は5月末で退職となり、3月末が最終出社、4月と5月が丸ごと有給休暇だ。最終出…
会社の同じ部署の方が2人、それぞれ同時期に自ら設計された自邸が竣工し、皆で内覧会にお邪魔する予定だったのだが、おそらく賢明な読者はすぐに予想したとおり、新型コロナウイルスの影響で延期になってしまった。会社が原則在宅ワークの方針になり、不要…
首題のようなテキストメッセージを誰かから受け取ったわけではないが、2月のある土曜日、晴れて暖かかったので、昨年オープンしたばかりのさいたま市立大宮図書館に行ってみることにした。午前中は家でこまごまとした用事を片付け、昼過ぎに出発。だが、最…
一月某日のよく晴れた午後、両国駅で総武線を降りる。とはいえ、駅前にごった返す多くの人たちとは違い、大相撲初場所の観戦に来たわけではない。相撲部屋の名前が書かれ、青空に向かって色とりどりに突き出たのぼりの数々や、当日入場券売切れの貼り紙も納…
今回取り上げるのは滋賀県にある「ラ・コリーナ近江八幡」。和洋菓子製造販売のたねやグループのフラッグシップ店である。元は厚生年金休暇センターだったという甲子園球場3つぶんの広大な敷地に、藤森照信さんの設計による草屋根が有名なメインショップ、…
8月を最後に、忙しさにかまけてすっかり更新をさぼったまま年末になってしまった。先日、もはや忘れかけていたパスワードを入力してこのサイトにログインし、アクセス解析を開いてみたら、てっきり閲覧数の欄には0か1といった数字が表示されると思ってい…
仕事の忙しさが続いていて、7月は更新することができなかった。休日出勤に出ることも多く、その分、建物を見に出かけるのも文章を書くのもスケジュールの外側に追い出される格好となった。ただ8月の9~12日は、暦の三連休にその休日出勤の振替休日を加…
建築の設計を職業にしていると、身につけるべき知識やスキルには際限がなく、また、職能をとりまく社会状況もたえず変化している。CCRCという言葉も、最近初めて知った。これは ”Continuing Care Retirement Community” の略。いわく、高齢者が元気なう…
洋光台団地というセレクトは、突然思いついた。この建築レポートの訪問先の候補リストはiPhoneのメモに羅列しているのだが、洋光台団地は入っていなかった。5月についてはゴールデンウィーク中にでもリストの候補地のどこかに少し遠出して行くのだろうかと…
誰に頼まれるでもなく始めたこの連載も早や一年、今年度も淡々と続けていければと思う。先月からですます調でなくなっているが、深い意味はなく、単なる気分転換である。このあたりのルーズさが、個人でネットで書いている気楽なところなのだろう。 * * *…
静岡県富士山世界遺産センターには、苦い思い出がある。2014年はじめに開かれたプロポーザルコンペにうちの会社も若手主体のチームで応募し、僕も担当していたが、一次審査を通過することはできなかった。社内のミーティングで、自分は敷地から富士山に…
前回も似たことを書いたように、1か月があっという間に過ぎてしまう一方で、その同じ1か月前が遥か昔のことにも感じられるという奇妙な月日の感覚が、自分のなかで近ごろ強まっている気がします。今回取り上げるのは、そんな1か月前に参加した「新宿シテ…
まだ1か月しか経っていないのに遠い昔のことのように感じますが、昨年末、早めに冬休みをとって台湾に旅行に行きました。台北に3泊、高雄に1泊。そこで今回取り上げるのは、台湾は高雄の「衛武営国家芸術文化中心」。先の10月にオープンしたばかりの巨…
12時に新宿発、松本行きの特急スーパーあずさ。中央線の郊外を抜け、多摩川を渡って山を分け入っていくと、車窓には山肌の彩り豊かな紅葉が広がっていきます。日付の上では師走になったとはいえ、やや季節外れの暖かさの残る晩秋の気候のなか、新幹線の半…
スマホのメモに「ウッツォン」と入力したつもりでいたら、予測変換で間違いがあったのか、「ウッチャン」と保存されていました。ヨーン・ウッツォン(1918〜2008)はコメディアンではなく、デンマークの建築家です。こんなふうに、日本の一般の人た…
9月下旬、夏季休暇を利用してデンマークに8泊9日の旅行に行きました。気候に恵まれ、大きなトラブルもなく、現地の人たちも親切に接してくれ、とても良い旅となりました。多くのスポットを訪れ、建築を見て回りましたが、これから2回に分けて、特に強く…
1、NOTCH HOUSE 常軌を逸した暑さか、さもなければ台風か。そんな苛酷な気候が続くなかではありましたが、8月上旬の日曜日、知人の建築家の溝部礼士さんの設計で新しく完成した住宅「NOTCH HOUSE」のオープンハウスに行ってきました。横浜市の内陸部、相鉄…
今月は趣向を変えて、一箇所の建物や場所についてではなく、複数のスポットを訪れるシリーズ形式で書いてみます。取り上げるのはブルーボトルコーヒー。サードウェーブコーヒーの代表格として2015年に日本に上陸し、現在まで東京に七つ、京都にひとつ、…
5月31日から6月1日の一泊二日、中堅社員研修で府中市の研修施設に滞在しました。朝、会社への通勤とは逆の下り方面行きの電車に乗ると、普段と違うことは起こるもので、同じ最寄駅に住んでいる従姉が、3才と1才の男の子の兄弟を連れて入ってきたとこ…
三寒四温の日々が続く五月中旬の金曜日。その日は晴れて暖かかったので、建築エッセイの探訪に出かけることに決めました。今回の行き先は、埼玉県北西部の本庄市にある「時間の倉庫 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫」。前日にリサーチしていると、某旅行ガイドブック…
今年度から、月に一回のペースを目標に、建築を見に行って文章にまとめることにしました。 初回は、太田市立美術館・図書館。4月下旬の晴れた休日、平日の出勤の時間よりも少し遅く家を出て、メトロで北千住まで行き、特急りょうもうで関東平野を北上します…